映像や動画は重要なマーケティングツールとなっています。映像制作の過程で撮影準備や撮影が完成した映像や動画の質を左右すると言っても過言では有りません。
この記事では、撮影を含む映像制作の流れや撮影のポイントについて解説します。
映像制作の流れ
映像制作では、個人や企業が自分で企画から公開までの制作過程を手掛けることもありますが、動画や映像のクオリティを高めて、最大限の効果を得るためには映像制作会社に依頼するのが一般的です。
ここからは、映像制作会社に依頼することを前提として、企画から撮影準備、撮影、そして公開までの流れを解説します。
映像制作会社に依頼する前の事前準備
映像制作会社に依頼する前の準備段階があります。一切の準備をせずに映像制作会社に依頼しても、会社の提案内容に納得できなかったり、動画や映像の目的を達成できる会社を見つけることが難しくなります。事前準備として最低限決めておくべきことは以下の3点です。
- ・映像の目的
- ・制作の予算
- ・納期
目的を決めることは最低限の準備でしょう。ここでいう目的とは、例えば商品やサービスの宣伝、学生の採用活動などです。
予算を決めることも大切です。映像制作会社によって、料金体系は大きく異なります。また、制作するコンテンツや質によっても料金が変わるので、事前に決めておきましょう。多くの場合、自社商品の宣伝活動の一環として動画を制作すると思いますが、その場合には「販売促進費にいくらまでかけられるか」という会社の経営戦略と関係します。
納期も決めておきましょう。動画や映像を公開する時期から逆算して、納期を設定します。
映像制作会社によるヒアリング
映像制作会社に依頼すると、担当者によるヒアリングが実施されます。ヒアリングで聞かれる項目は主に以下のとおりです。
- ・動画を制作する目的
- ・動画の内容
- ・動画のターゲット
- ・予算
- ・納期
ヒアリングの段階で動画の完成イメージをできる限り詳細に伝えることで、当初の目的に合致した動画が完成します。
企画
ヒアリングが終わると、映像制作会社で制作チームを編成して、企画書を作成します。企画書に最低限記載される事項は以下のとおりです。
- ・出演者について(キャストの人数、誰を紹介するか、プロか社員かなど)
- ・出演者の日程調整
- ・撮影現場の決定
- ・想定されるコスト
企画書に沿って、各制作スタッフが撮影準備をします。
撮影準備
出演者や台本が準備されたら、撮影前の準備に入ります。準備すべき事項は主に以下のとおりです。
- ・ロケハン(場所の確認、撮影許可申請など)
- ・撮影機材の調達(カメラ、照明、音声、小道具、ドローン、クレーンなど)
- ・撮影関連の資材(撮影現場の確保、出演者の弁当など)
- ・当日のスケジュール表作成
これらの準備が完了したら、いよいよ撮影に移行します。
撮影
カメラやライトなどの撮影用の機材を用意して、構図や音声のチェックをします。その後、事前に用意した台本をもとに撮影を開始します。撮影の期間は完成する動画のクオリティによって異なります。簡易的な動画であれば、半日で終わることもありますが、高品質の動画であれば数日かかることもあります。
当日は映像制作を依頼した個人や企業(クライアント)も現場に立ち会い、撮影シーンごとにOKを出します。
編集
各シーンの撮影を完了し、クライアントの確認が取れたら、撮影素材を一つの映像にするための編集作業に進みます。撮影した映像や写真に加えて、ロゴ素材やイラストなどを使って、映像を仕上げていきます。さらにテロップやナレーション、BGMの挿入などを行い、公開できるレベルの映像を作ります。撮影自体は1日程度で終わることもありますが、編集作業には数週間以上かかります。
公開
映像が完成したら、クライアントに映像を納品します。映像に特に問題がなければ、クライアントは映像を公開して、当初に設定した目的を達成することを目指します。
映像制作の撮影のポイント
映像や動画の撮影は映像制作会社が手配したプロに行ってもらうことがほとんどだと思いますが、依頼者も撮影のポイントについて理解しておくことは重要です。
ここからは映像や動画を撮影する時のポイントについて解説します。
カメラがブレないようにする
撮影中にはカメラの位置を固定し、絶対に動かないようにします。カメラがぶれてしまう原因には以下のようなものがあります。
- ・歩きながら撮影する
- ・三脚を利用せずに手動で撮影する
- ・縦や横への激しい移動
- ・無意味なズーム撮影をする
カメラの位置が固定されることで完成した動画はよりプロフェッショナルなものに仕上がります。
被写体との距離感に注意する
映像に建物などの物体を入れたい場合には被写体との距離感に注意しましょう。被写体との距離が遠すぎると、目的とする被写体以外の物体が映り込んでしまいます。一方でズームしすぎると被写体の全体イメージがわからなくなってしまいます。被写体が特定できる位置まで近くに寄って、全体の様子がわかる構図を探しましょう。
1カット10秒以上で撮影する
映像の撮影をしていると、こまめにカットして素材の数を増やそうとしがちです。カメラを回して、十分撮影できたと思っていても実際には3〜5秒しか撮影出来ていないこともあります。尺が短すぎると、編集ができず素材として使えないので、1カット最低でも10秒以上撮影するようにしましょう。
まとめ
映像制作の流れや撮影時のポイントについて解説しました。当日の撮影はもちろん大事ですが、機材や出演者など準備段階にどれだけ時間とお金をかけられるかによって動画の質が大きく変わります。
また、撮影時にはカメラを固定する、被写体との距離間に注意するなどポイントを押さえて撮影に臨みましょう。