映像制作を依頼するにあたって、重要な資料が「ヒアリングシート」です。
ヒアリングシートを利用することで、制作プロジェクトの要件を整理することができます。
今回は、そんなヒアリングシートの重要性と、具体的な内容についてまとめました。
映像制作におけるヒアリングシートとは?なぜ重要なのか?
映像制作におけるヒアリングシートの概要や、その重要性についてご紹介します。
ヒアリングシートとは
「ヒアリングシート」とは、お客様の要望などをまとめたシートのことです。
たとえば、「こんなイメージの動画を作りたい」「この層をターゲットにしたい」「予算は○○円以内で収めたい」といったことを書きます。
お問い合わせの際や、初回の打ち合わせ時に作成することが多いです。
具体的な書き方や内容については、本記事後半でご紹介します。
なぜヒアリングシートが重要なのか
ヒアリングシートが重要なのは、依頼者が作りたい動画を、(希望の予算・納期内で)適切に実現するためです。
もし、要望をまとめたヒアリングシートがなければ、映像制作のすべてが製作者次第となってしまいます。
最終的に「作風がイメージと違う」「狙っているターゲットに刺さらない」「納品が後回しにされて遅い」といったことも起こりかねません。
要望を具体的にして問い合わせよう
映像制作を依頼する際、もっとも重要なことは、要望をできるだけ具体的にして伝えることです。
「なんとなく良い感じの動画を作ってください!」と依頼してしまうと、依頼者と制作者との間でイメージの共有ができません。
具体的には、次に解説するような「ヒアリングシートの内容」を意識して、依頼内容をまとめてからお問い合わせするのがおすすめです。
ヒアリングシートの具体的な内容
次は、ヒアリングシートの具体的な内容について解説します。
ヒアリングシートの書き方や作り方に悩んでいる方は、ぜひ以下を参考にしてみてください。
制作の目的
まず、動画を制作する目的を書きましょう。
たとえば、映像を制作する際には次のような目的があるはずです。
- アニメーション映像:アニメでわかりやすくサービスを伝えたい
- 商品プロモーション動画:新商品を広告したい、売りたい
- 企業動画:ブランディングを図りたい、優秀な人材を採用したい
- リメイク映像:古い映像を今風に編集したい
ポイントは、制作の目的を深堀りすることです。
「新商品のプロモーション動画をつくりたい」ではなく、「新商品の売り上げを上げたい」などとしましょう。
動画を作って、その後どのような結果を得たいのかを明確にしておくとベストです。
ターゲット
制作した動画を届けるターゲットを書きます。
より具体的なペルソナ(年齢層や性別、所得、家族構成やライフスタイルなどを仮定したターゲット視聴者)を設定するのもおすすめです。
ベビー用品の新製品をPRする動画の例を挙げると、ターゲットとなるのは「子育てママ」でしょう。
ペルソナは「40代女性、子育てに初挑戦中、○○に悩みあり」と設定でき、ニーズが明確に。
そうすると、動画の中で「子育てにお悩み中のママ、○○にお悩みではありませんか?」といったメッセージを盛り込むことができます。
コンテンツの内容・尺・構成
映像制作の目的やターゲットを記載した上で、具体的に「こんな動画にしてほしい」という要望があれば、それを記載します。
コンテンツの内容や構成についてわからなければ、プロである製作側にお任せするのも良いでしょう。
しかし、「このメッセージだけは入れてほしい!」「あたたかみのある雰囲気でお願いしたい!」などは伝えておきます。
また、予算に関わるため、動画の尺の希望を伝えることも重要です。
予算
ヒアリングシートには、希望予算を記載します。
ヒアリングの後、正確な見積もりを受けるためにも必須の項目です。
ちなみに、映像制作における予算の相場などについては、以下の記事をご参考ください。
映像制作の予算を解説!依頼先・動画ジャンル別の費用相場を比較
納期
予算とあわせて、希望納期も必ず記載します。
急ぎの場合は、その旨を示しましょう。
予算と合わせて、ヒアリング後の提案時に見積もりを受けます。
その他
その他、以下のような項目もヒアリングシートにまとめることがあります。
- コンセプト
- テーマ
- 制作本数
- 撮影の有無
- 撮影・ロケ場所
- 参考動画(YouTubeのURLなど)
- ナレーションの有無
たとえば、屋外で撮影を行いたいのであれば、事前にロケの打ち合わせが必要なので、その旨を記載しましょう。
以上のようにヒアリングシートの作成は、映像制作の要件を整理していくことにもなります。
まとめ
今回は、ヒアリングシートの重要性や、具体的な内容についてご紹介しました。
ヒアリングシートは、依頼者(クライアント)の要望を、製作側にもれなく伝えるために重要です。
そして、ヒアリングシートには以下のようなことを記載します。
- 制作の目的
- ターゲット
- 動画のコンテンツ
- 予算
- 納期
映像制作を依頼する際には、ぜひ本記事の内容を参考に、最適なヒアリングシートを作成しましょう。
また、映像制作におけるヒアリング以降の流れ(ワークフロー)については、以下の記事をご参考ください。
映像制作のワークフローは5ステップ!制作会社に依頼するときの撮影から編集まで