映像制作の予算を解説!依頼先・動画ジャンル別の費用相場を比較

映像制作を外注するにあたって、担当者がもっとも気になるのは「予算」ではないでしょうか。

「動画コンテンツのクオリティには妥協できないが、費用はできるだけ少なく抑えたい…」と多くの方が意識するでしょう。

映像制作のアウトソーシングにおいて、限られた予算と時間の中で納得のいくコンテンツを完成させるには、正しい委託先の選び方などを知り、判断することが重要です。

そこで本記事では「委託先・動画ジャンルごとの費用相場」や「予算を抑えるコツ」について紹介します。

映像制作の委託先による予算の違い

映像制作や動画編集を外注するとなると、基本的には「個人のクリエイター(フリーランス)」もしくは「映像制作会社」に依頼することになります。

失敗を避け、期待した通りのコンテンツを完成させるには、どんな工程があって、それぞれにいくらかかり、何を準備すれば良いのかを知ることが大切です。また、個人と会社では規模も使用できる撮影機材(カメラや照明など)も異なりますので、必要な予算も変わってきます。

そこで以下では、フリーランスと映像制作会社に依頼した場合の各費用相場についてそれぞれまとめました。

個人のクリエイター(フリーランス):数千〜20万円

昨今では、住んでいる地域に関わらず、webを介して様々なサービスや人と繋がることができます。「ランサーズ」や「クラウドワークス」を代表とするクラウドソーシングサービスも増え、全国から高いスキルや豊富なノウハウを持つ優秀な人材が多数登録しています。そういったサービスを活用することで、手間をかけることなく気軽にフリーランスへ映像制作を依頼することができるようになりました。

クラウドソーシングサービスでは、サイトやアプリで複数のクリエイターの提案を比較したり、過去の実績や経験を確認したりすることができるため、作品全体の特徴や表現の仕方など、自社のイメージに合う人を採用することが可能です。

個人のフリーランスクリエイターに映像制作の作業を外注する場合、依頼内容によって費用が異なります。

依頼内容費用
カメラ・撮影数千〜5万円
音声・BGM作成5〜20万円
シナリオ・原稿作成数千〜3万円
動画編集1〜10万円
YouTubeのサムネイル制作数百〜1万円

個人に依頼する場合は、依頼先の動画クリエイターやカメラマンによっても費用に大きなばらつきがあり、上記の限りではありません。

また、フリーランスへ映像制作を依頼する場合は部分的な依頼となってしまいます。そのため「企画から制作、公開から分析まで」といった一連の流れを完全に委託したい場合は、基本的に映像制作会社に依頼します。

映像制作会社:15万〜数百万以上

映像制作会社に動画コンテンツの制作を依頼するとなると、依頼先の企業や動画ジャンルによって費用・内訳が異なり、一般的に個人のフリーランスよりも高くなることがほとんどです。

理由は、映像制作会社に依頼する場合は「打ち合わせ」や「企画・構成」「絵コンテや台本の作成」「スケジュールの管理」といった事前準備から「ブランディング」や「プロモーション(PR)」といったマーケティング施策、加えて納品後の「分析」「コンサルティング」といった一連の業務をサポートしてくれることが多いためです。

関わる人数や工程が多い分費用はかかりますが、プロのクリエイターやデザイナーだけでなく、ディレクターやプロデューサー、マーケターなどのスタッフが連携して、クライアントのニーズや目的に合わせ、最適なチームを組んで幅広く対応してくれるため安心できるというメリットもあります。

映像制作会社に依頼した場合のマーケティングに関する詳細は「動画マーケティングの基本とは?映像制作における3つのポイントを解説」でも解説しました。

制作会社に依頼する動画の種類によって、どの程度制作費用が異なるのかについては次の内容を参考にしてみてください。

映像制作のジャンルによる予算の違い

映像制作は、作りたい動画のジャンルによっても費用が異なると説明しました。

そこで、映像制作会社に依頼する場合にかかる、ジャンル別料金相場の事例を表にしてまとめました。

ジャンル費用
アニメーション10〜500万円(フルアニメ)
モーショングラフィックス50〜200万円
イベント・セミナー映像20〜200万円
プロモーション映像20〜50万円
インタビュー映像5〜40万円
広告・テレビCM20〜600万円(+放映費)

実際は「動画の長さ(尺)」や「クオリティ・演出」「使用する機材」、「素材提供の有無」や「起用するモデル・エキストラの人件費」など、さまざまな条件で見積もり金額は変動します。また、その他のコストとして、打ち合わせや撮影時の交通費など出張費用がかかったり、納期を短く指定することで追加の料金がかかる場合もあります。

ほかにも、収録や録音のためのスタジオなど場所を借りたり、スタイリストさんを雇ってヘアメイクを行ったり、キャスティングに人気のタレントを希望するなど、要望が多かったり、こだわりある制作を行うにつれて高い価格になる傾向があります。予算を重視する場合は、見積を確認した段階でカットや変更をする必要が出てくるかもしれません。

ちなみに映像づくりドットコムでの動画制作費用は「料金の目安」で記載しておりますのでこちらもご参考ください。

映像制作の予算をできるだけ抑えるには?

最後に、映像制作を依頼する場合にできるだけ予算を抑えるためのポイントを紹介します。

費用を比較して委託先を選ぶ

映像制作を委託する際は、外注先の選び方が大切です。

たとえ格安で制作できたとしても、微妙なコンテンツが納品されたり、公開後良い結果が出なかったりしては意味がありません。もちろん、安いからといって必ずしもクオリティが低いとは限りませんが、それだけで外注先を決定することは失敗に繋がる可能性もあります。

料金を比較するだけでなく、直接依頼する前に、ホームページに掲載されている情報や、facebook・instagram・twitterなどSNSでの発信内容を利用して作品の雰囲気や実績なども確認しましょう。

映像制作の外注先を探す際には、以前解説した「映像制作を業務委託で依頼する際に確認すべきポイントと注意点」をチェックしておくことをおすすめします。

制作したい作品の要件を固める

映像制作を外注する場合は、事前に企画の要件を固めたり、コンテンツのイメージをまとめたりしてから依頼先に共有しましょう。

例えば、「オリジナルのイラストやキャラクターをアニメーションにして企業の魅力を伝えたい」「女性をターゲットにした商品紹介のムービーを作成したい」「キャストは社員のみで、シンプルに仕事や製品の内容を伝えるリクルートのための映像がほしい」など、用途や視聴者に伝えたいメッセージを明確にしておくことが大切です。

もしなんとなくで依頼した場合は、大きく見積もりをされる可能性がありますので注意しましょう。

実際の映像制作の流れを把握するには、「映像制作の手順とは?企画から動画編集・公開までの一連の流れを解説」を読み、「それぞれの工程でどのくらいの費用が発生しそうか」を発注側・委託側ともに把握しておくことが重要です。

スムーズに依頼を進めるためには、「なぜ作るのか」「主なテーマ・コンセプトは何か」「入れたい要素は何か」「どんな効果を得たいのか」など具体的に決め、しっかり希望を伝えるようにしましょう。

自社(個人)で制作する・素材を用意する

もし自社に映像制作が得意な方がいれば、外注せずに作ってしまうのもひとつの方法です。

あるいは、すべてお願いして代行してもらうのではなく、難しいと感じることや特殊な知識を必要とする作業のみ依頼し、それ以外、例を挙げると「写真・動画素材の撮影を事前に行い、データを準備する」「テロップ入れなど簡単な作業はやる」などを自社(自分)ですることで、一部の費用を無料に抑えることができるケースもあります。

必要な項目の内、自社で用意できる範囲のものは準備し、技術を必要とする「動画編集」や「ナレーション」といった一部のみプロのフリーランスに任せるのもおすすめです。

関連記事:映像制作の具体的なやり方を解説!動画編集で使う5つの基本テクニック

まとめ

今回は映像制作の予算についてまとめました。

映像制作を依頼・発注する時は、どんな工程があるのかを理解し、事前に制作会社のWebサイト(ホームページ)、ダウンロードできる資料などの情報を参考にして、費用を比較検討することが大切です。

また、映像作品にどんな効果を求め、どんな方向性で作りたいのかを最初にしっかり決めて依頼先に伝えることが、余計な費用をかけずに済むことに繋がります。

あまり高額な予算は見積もれないという方は、本記事の「予算をできるだけ安く抑えるポイント」も必要に応じて参考にしていただき、依頼の仕方を工夫してみてください。

適切な依頼をすることで、思い通りの予算で映像制作を行うことが可能です。

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