最近はyoutubeやsnsを使った自己表現の1つとして、映像制作や動画が使われるようになりました。
趣味として映像制作や動画編集をしたい人はもちろんですが、「将来的に映像制作会社で働きたい」「クリエーターとして活動したい」など映像制作に必要なノウハウを知りたい!という方へ向けて、映像制作や動画編集に関する基本知識をまとめました。
本記事を網羅すれば、誰よりも映像制作業界や制作フローに詳しくなれるでしょう。
映像づくりの仕事に興味のある方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
「映像制作」に関するノウハウ
映像制作のノウハウを学ぶためには、映像制作がどのような流れで行われているのかを理解しなけれがなりません。
しかし、実際にひとつの動画コンテンツを制作するとなると、本格的な現場では以下のような流れで行われます。
- ヒアリング(外部からの依頼の場合)
- 企画・構成
- 撮影
- 動画編集
- 公開・納品
最も大切なのは、動画制作のコンセプト等を決める「企画と構成」です。
動画制作の企画・構成について説明します。
企画・構成
まずは、「動画制作の目的を明確にする」「ターゲットの想定」「コンテンツを決める」の3つの骨組みを考えていきます。
動画は認知度の向上だけでなくブランディングや販売促進、企業の認知度を上げるために使われるものです。
たとえば、「企業の魅力をを知ってもらうことで、サービスの利用や商品の購入に繋げたい」など具体的な目的設定をすれば、ターゲットが絞り込みやすくなり動画の内容や適したコンテンツが決めやすくなります。
ターゲットが絞り込まれると、動画のテイストや長さがイメージでき全体図が明らかになっていきます。
配信先は、ターゲットに対して効率的かつ的確に配信できるかを考えていきますが、新商品で認知度が低い場合にはテレビやYoutubeの利用がいいでしょう。
SNSの場合には、動画のおすすめ時間に合わせて効果的な内容の動画を制作していきます。
- twitter 30~40秒程度
- face book 50~60秒程度
- Instagram 30秒程度
- you tube 6秒~2分程度
スキル・技術
映像制作において必要なスキルや技術は、関わる仕事内容によって異なります。
企画からシナリオ構成を行う「制作系」の仕事では、
- 企画力
- マネジメントスキル
- 構成力
などが必要となってきます。
一方、カメラで撮影したり、動画編集を行ったりするタイプの仕事では、
- 撮影の知識
- 機材の知識
- PCスキル
- 動画編集スキル
などが求められるでしょう。
動画の訴求スタイル
コンテンツまでが決まったら、商材やサービスをどうれば魅力的に見せられるのかを考えていきます。
一般的には起承転結型、言葉やタレントを使った印象つけのスタイルがあります。
後者のタイプの例として、アサヒ生ビール「日本のみなさん、おつかれ生です」のCMがあります。
好感度の高い新垣結衣さんの「日本のみなさん、おつかれ生です」というセリフで、アサヒ生ビールの認知度が爆上がりしました。
2023年には松下洸平さんが、竹内まりあさんの「元気を出して」を歌いながら帰宅する姿に、女性の飲んでみたいビールとして好調に売上を伸ばしています。
また、YouTube広告で見かける「up‐T」のCMではオリジナルソングに合わせて濱家さんが軽快に踊ったり、ボディペイントで現れるなど印象づけることで企業の認知とサービス内容がわかりやすくなっています。
起承転結型では、1フレームごとにユーザーに何を伝えたいかを明確にして作成するので、導入・商材の紹介・利用するメリット・問い合わせ先・企業の紹介の流れです。
わかりやすい例として「トリバゴ」を見ていきましょう。
起→2組の家族が、同じ人数、同じ日に同じ旅館に止まります
承→おなじような時間を過ごし、満足いく休日を過ごしました
転→ところが会計すると、金額が違っています!片方の家族は「トリバゴ」で予約したので料金が安くなっていたのです
結→ホテルや旅館の予約はトリバゴがお得です
テレビCMのみであれば長くても十分ですが、snsやyouTubeなど複数媒体に載せたい場合、編集の段階で動画の時間を調整します。
企画(マーケティングスキル)
映像制作において必要なスキルや技術は、関わる仕事内容によって異なります。
企画からシナリオ構成を行う「制作系」の仕事では、
- 企画力
- マネジメントスキル
- 構成力
などが必要となってきます。
企画力や構成力は、マーケティング業務において非常に重要なスキルになります。
制作会社で働くようになれば、企業からの「動画マーケティング」などの仕事に携わることも多くなりますし、企画力のない制作会社やクリエーターには仕事が入りません。
映像制作に関わるのであれば、企画力をしっかりつけておきましょう。
企画=アイデアを生み出す力ではありません。
映像制作のおいて企画とは、現状の課題を解決するために何が必要か、どのようにすれば効果が得られるのかを考える力です。
隠れた課題を見つけ出し、それを解決するための案が企画になります。
「集客するには」「認知度を上げるには」何が必要で、どうすればいいのか、どのような動画に魅力を感じてもらえるかを考えます。
企画力を磨くのは、常に正しい情報を収集するアンテナを張ることです。
読書はもちろんですが、いろんな職種の人から話を聞くことで自分の情報量が増えていけば、企画力アップにも繋がります。
また、応用力を高めることも重要ですから、街中や動画で見かけるキャッチコピーがどうしてウケているのか理由を書き出して考えたり、よく思わない人の意見も聞いて解決策を考えることで企画のまとめ方や人に伝えるための視点が身につくでしょう。
正しく分類して整理する癖をつけることで、企画力がどんどん身に付きます。
技術
一方、カメラで写真や動画を撮影したり編集を行ったりするタイプの仕事では、
- 撮影の知識
- 機材の知識
- PCスキル
- 動画編集スキル
などが求められるでしょう。
撮影や機材の知識に関しては、独学でノウハウを学ぶのは難しい分野です。
このような工程は、現場で学ぶことが近道ですので、アルバイトなど可能な限りプロの制作に何かしら関わり経験を積んでおくべきでしょう。
映像制作で要求されるスキルや技術についてもっと知りたい方は、「映像制作に必要な技術・スキルとは?仕事内容や向いている人について解説」をチェックしてみてください。
映像制作に必要な技術・スキルとは? 仕事内容や向いている人について解説
「動画マーケティング」に関するノウハウ
「動画マーケティング」とは、動画コンテンツを利用したマーケティング活動のことです。
具体的には、「映像で企業のブランディングを図る」「商品・サービスをプロモーションビデオで紹介する」といった施策があります。
ビジネスとして映像制作を行うのであれば、マーケティングの視点を持つことが欠かせません。
特にコロナ禍において、デジタルシフトする企業が増え、動画マーケティングの重要性が高まっています。
文字や画像だけではなく、動きのある動画を利用したほうが費用効果が高く企業の収益upに繋がるからです。
ところが、日本ではデジタルコンテンツを使ったマーケティングの歴史が浅く、企業にはノウハウがありません。
動画マーケティングを成功させるには、KPI・認知度・ブランドイメージの3つを向上させることが大切です。
動画をきっかけに、認知とブランディングすることで動画マーケティングを成功に繋げられるのです。
広告のクリック率・コンバージョン率などの目標数値(KPI)を決めておけば、効果検証を知識やノウハウとして蓄積できます。
動画マーケティングの基本とは?映像制作における3つのポイントを解説
「動画編集」に関するノウハウ
次に、動画を編集する際のノウハウについてご紹介します。
編集テクニック
動画編集における基本的なテクニックとしては、以下のようなものがあります。
- トリミング
- エフェクト
- テロップ入れ
- オーディオ操作
- エンコード・書き出し
上記が使えるようになれば、YouTubeで見られるような動画を作るのは簡単です。
動画編集にあたって必要なものは、PCと動画編集ソフト・アプリです。
動画のデータは容量が大きいので、編集作業の際にはPCと安定した通信環境・外付けHDDなどを準備しておきます。
動画編集に必要なスキルとして、動画編集ソフトを使いこなせる知識と能力が必要です。
個人で動画を編集する場合には、スマホやアプリでもかまいませんが、制作会社やフリーのクリエーターとして仕事をするのであれば、動画の差別化を意識したスキルやマーケティングを意識した編集スキルを身につけましょう。
【初心者向け】映像制作の流れとおすすめ動画編集ソフト3選
業務委託について
映像制作や動画編集ノウハウを学んだあとは、その知識を活かしてクリエーターとして働くことができます。
個人クリエイター、フリーランス
個人で請け負うクリエイターやフリーンスの場合、ノウハウをどこで学んだかによってクオリティに差があります。
制作会社から独立した・実績がある場合には、得意とする分野での活躍は期待できるでしょう。
ポートフォリオには、作品を載せるだけでなく、コンセプトや作成の目的など、こだわった点をアピールしてクライアントから依頼を受けられるようにしましょう。
クラウドソーシングサービス
動画編集などに特化した編集ができる場合は、クラウドソーシングサービスに登録してみましょう。
比較対象が多いほど、採用される確率も高くなります。
自分がどのようなスキルを持っているのか、得意とする編集作業や実績などを登録しておきます。
自分のスキルに対して、自分で価値をつけることができますし、依頼者と相談して相場を決めることも可能です。
映像制作会社
独学だけでノウハウを学ぶのは限界があります。
映像制作会社で仕事をしながら学ぶことで経験値があがりますし、さらにスキルアップすることもできます。
制作会社には、いろんなスキルを持ったプロのクリエーターがいますので、更なる学びの場所としてもおすすめです。
主に企業の広告の作成を中心に制作することが多くなり、モデルを使った映像やアニメーション動画などいろんな作品や媒体を手がけるようになります。
中にはサイトやsnsの運用も含めて作成の依頼があり、seoなどの専門的かつ高いスキルが求められます。
制作会社のhpでは採用情報が記載されているところもあるので、自分が学んだノウハウが活かせるのかチェックしておきましょう。
映像制作に関わる14の職種を紹介! 制作系・技術系・アニメ制作の仕事内容
映像制作を独学するメリット
PCと編集ソフトさえあれば、映像制作や編集・デザインのノウハウを簡単に独学しやすくなっています。
映像制作関連の解説動画や資料が非常に増えていることや、プロ・セミプロがYouTubeなどを使って発信しているのも独学しやすい理由の1つです。
基本的なカメラ選び・撮影方法・編集ソフト選びのノウハウを、無料で学べるチャンスや場所がどんどん増えているので、幅広い技術を知識として得ることができます。
幅広く・基礎から気軽に学ぶのであれば、Youtubeや書籍を使ってじっくりとノウハウを学ぶことです
映像制作を独学するデメリット
マイペースで学習できるので、早い段階からノウハウを吸収できますが、自分にあった教材やソフトの選び方が難しい一面もあります。
また、オールマイティな力をつけるのか、特化した能力をつけたいかによってもwebコンテンツや必要な書籍の種類が異なります。
また、動画制作は年々進化しているので、常に新しい正しい知識なのかを判断できるリテラシーが必要です。
もちろん、教材や資料を自分で選べるメリットはありますが、学んだノウハウや技術のクオリティは社会的に通用するかわかりにくいのがデメリットです。
スクールのように、アドバイスをもらったり質問や相談ができないので、間違った方向に進んでもわかりません。
webで無料コンテンツを利用するだけでなく、有料コンテンツなども併用し、着実に技術やノウハウを身につける必要があるでしょう。
また、独学の方が雑音がなく学習しやすいメリットがある一方で、他人との関わりがないことで集中力を保つことができなくなることもあります。
将来的に、映像制作の仕事をするにあたって依頼や評価が発生する環境を作りにくく、コミュニケーションが上手く取れないために依頼がこなくなるケースも少なくはありません。
客観的な助言を得られる仲間や、また間違いを正せるようなスキルやノウハウを持つ先輩との繋がりが得にくいのがデメリットでもあります。
映像制作ノウハウを学ぶコツ
webを使えば無料で学べることには限界があります。
これは、どんなに優秀な無料動画を参考にしても避けられない問題です。
動画編集や制作を「趣味」として楽しむのであれば問題はありませんが、仕事として考えているのであればコンテンツを使い分ける事が大切です。
youtubeなどの無料コンテンツでは多様な情報が得られますが、体系的な基礎知識などは書籍や有料コンテンツの方が優秀といえます。
基礎を積み上げながら、自分の中の情報量を増やしていくことがもっとも大切です。
最初は無料コンテンツで、「好きなもの」「やりたいこと」を学んで映像制作の基礎やノウハウを掴んでいくのが良いでしょう。
その後、わからないこと・疑問に感じることは書籍を使って調べながら改善していきます。
ある程度の基礎とノウハウを得られたならば、「自分が本当にやりたい分野」に絞り込んで勉強したり、有料コンテンツと合わせて学んだりしながら、表現の仕方や技術を磨く事を意識しながら取り組んでいきます。
コンテンツや書籍だけでは、前に進めない場合にはスクールで学ぶことも検討してみましょう。
無料コンテンツで勉強していくと、紹介する人によってやり方に違いがあり、技術や方向性にも差があることがわかってきます。
また冷静に見てみると、知識として体系化されていないことが多くスムーズにいかなくなることもあります。
自分が「どの分野の技術を学びたいのか」「どんなジャンルの映像に関わりたいか」と言った点を、明確にして進めていくのが良いでしょう。
映像クリエイターになるには独学?スクール?動画制作で仕事する3つの方法を解説
映像制作・動画編集のノウハウまとめ
今回は映像制作と動画編集に関するノウハウをご紹介しました。
映像制作では「業界のノウハウ」を、動画編集に関しては「実践に必要な基礎知識」を知っておくことが重要です。
また、高い意識と目的を持って学ぶ姿勢を崩さないようにしましょう。
映像制作や動画編集を自分の生活の中でどう生かしていくのか、趣味として突き詰めていきたいのか、将来的にはプロとして活躍したいのかによって学び方も違ってきます。
どのようにノウハウを活かすのかをよく考え、この記事を参考に学んでください。
映像づくりドットコムでご紹介している各記事(コラム一覧)を参考にすることで、誰よりも映像制作に詳しくなれるでしょう。